2023年10月25日

eスポーツがスポーツたり得るには

5年くらい前から思っていること。

eスポーツは流行らない。

今のままではね。


俺個人としては、流行らないであろう大きな理由が1つある。
それは「スポーツと称していながら、対戦相手への敬意が無い、マナーが悪い」こと。これに尽きる。

一般人が、該当ゲームのルールが分からないとか、そういうことはどうでもいい。なぜならばそれは、他のスポーツでも同様だから。ラグビーのルールだって難しいでしょう?
しかし、ラグビーは試合が終わることをノーサイドと呼ぶ。その意図は「試合が終了すれば、敵と味方、勝者と敗者の区別はなくなり、お互いの健闘を讃えよう」。
また、サッカーでは、互いの検討を称えユニフォームを交換することがある。
その他、多くのスポーツにおいて、敗者が勝者を称え、また勝者も敗者を気遣い、過度な喜びはあらわにはしない。

武道ではその傾向はより顕著であり、柔道、剣道、弓道、空手、相撲そのほか諸々において、喜びを露わにすると、よくて「あとで師匠にこっぴどく叱られる」、最悪「勝利取り消し」にさえなりうる。
ワールドワイドで見ても、テニスの審判が世界中の言葉の悪口に詳しい(そして暴言を吐いた選手にペナルティを科す)ことは有名な話。

いっぽうeスポーツはどうか。
そもそもゲームの歴史として、MMORPGにおけるPKや、カプコンのX-MENシリーズやvsシリーズにおけるKO後の死体蹴り、こういったものがルール制定側から許されてきていた。
近年のオンラインタクティカルシューターにおいても、死体蹴りやチャットによる暴言、回線切断、チートなどはまだ多く見られる。ルール制定側は、暴言や回線切断、チートへのペナルティを行っているものの、大きな抑止力になっているとは言い難い。
プロゲーマーチームのメンバーが、公式大会や野良大会やリアルタイム配信などにおいて、暴言を吐いて活動停止するケースがしばしば発生している。他のスポーツではそんなに無いと思うのだが、eスポーツは本当に多いと感じる。

プロゲーマーには、対戦相手への敬意を感じられない、見ていて不愉快になるようなケースが非常に多い。
プロゲーマー育成指導者(っていうのか?)が、そのようなマナー違反を行うメンバーに対して強く指導をしているかどうか、はなはだ疑問に感じている。
また、開発者として解説を行っていた人が暴言を吐いたという事象もあった。これはダメだろう。


さて、ここで大事になってくるのが、そのような「ゲームは強いけど感じ悪い人」に、スポンサーがつくか? という話だ。
プロゲーマーに支払われる報酬は大きく2つあって、1つは「大会の賞金」、もう1つは「スポンサー広告料」のはずだ。
前者はとにかく勝つしかないのだが、後者は「イメージ」というものがある。
大谷翔平や羽生結弦、八村塁、ラグビー日本代表に、なぜスポンサーがたくさんつくのか。それは「企業イメージを高めるから」「商品の宣伝になるから」だ。

「汚い言葉で相手を罵るプロゲーマー」に、どこの会社がスポンサーとなるだろうか。
「隙あらば死体蹴りをするプロゲーマー」に、どこの会社がスポンサーとなるだろうか。

いまは、とにかく裾野を広げたいせいか、とりあえず誰にでも門戸を開いているeスポーツ大会だが、死体蹴り、暴言、回線切断、チートなどを行う選手に対して厳しくペナルティを科して排除し、スポンサーに対しては「スポンサードしてくれれば企業イメージが高まりますよ」という方向に進めていかないと、スポンサー企業が集まらず、資金繰りで行き詰まってしまうのではないか。

奇しくも今年8月、全国高校eスポーツ選手権が発展的解消とのリリースがあった。
https://www.ajhs-esports.jp/news/2023/0808.html
たとえば高校生の大規模な大会といえば野球があるが、野球の子たちは、礼儀正しいという印象がある。
果たしてeスポーツをやる高校生に、そういう礼儀正しさはあったのだろうか。そういう指導者はいたのだろうか。

ゲーム業界人としては、eスポーツを応援する立場を取らざるを得ないが、jesuができて5年。まだ何も進んでいないように感じる。っていうか最初っからjesuは評判悪かったしね。
いずれにせよ、今のままではeスポーツの未来は暗い。よくて現状停滞。
jesuやNASEF JAPANが音頭を取って、もっと治安を良くなる方向に進んでくれればいいなと、切に願う次第だ。

https://jesu.or.jp/
https://nasef-nhec.jp/
ラベル:Eスポーツ
posted by 小川 at 11:30| Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

TGS2023雑感

5年ぶりのTGS。

久々の小雨模様。帰りの荷物が心配だなぁ、と思いつつ、メッセへ向かう。
JR定期券の都合でかなり早く家を出るハメに。いつもビジネスデー初日に行っているけど、例年よりかなり早く着き、かなり前のほうに並んでしまった。

まずは定番、桃鉄ワールド。
試遊スペースはまるで飛行機に乗るかのようなアテンド。もう既に面白い。パニオンもスチュワーデスな衣装。6か月しかプレイできなかったが、ウンウンなるほどという感じ。桝田氏の苦労たるやいかほどばかりか。さすがはちゃんと面白い。イベント系を試せなかったのが悔やまれる。

イナイレ。
操作がチョイムズ。俺ら世代でいうとキャプつばの最新進化形なのは間違いないが、ほぼほぼ最終形態の前作に、さらに要素を追加してさらに複雑になった感。もうゲームシステムで楽しませることは難しそう。つまり、プランナーさん大変そう。お話も行くところいっちゃったし、この先どう展開していくのか気になる。で、1点、どうしても気になってしまって書いてしまうのだが、順番待ち中に流れていた日野氏が自らゲームシステムや操作方法を流す動画は、プロを使うか、話術のプロに習ったほうが良いと思う。抑揚もなく淡々とシステム名やらボタンやらしゃべられても、デキの悪いお経のようで、聞くに堪えない。

昼飯。
なんと今回のフードコートは屋外。幸いにも自分が食べるタイミングでは雨は降っていなかったが、いつ降ってもおかしくない風模様。屋内にしてほしかったなぁ。
ピンクブーブーのリブステーキ丼。旨かったが、猛烈にニンニク臭くなってしまった。汗臭い&ニンニク臭いで誠に申し訳ない気分。

ダウンタウン熱血物語。
これはひどい。この試遊台で何を見せたかったのか。
敵からのダメージは15とか食らうのに、こっちの与えるダメージは1とか。ほんで、1対2のおそらく負けイベントに続き、1対4のイベントで死亡。何か攻略法があるのか?少なくとも試遊台には書いてない。ダラダラ続くお話や、無意味な移動など、可能な限り飛ばしたが、バトル時間は2分くらい。そもそも試遊時間が5分で、真面目に話を読んでたら戦う前に終わりそう。久々のこれはひどい。

あー、雨振りだした、しかも強め。

セガブースのENOTRIA
試遊は15分。パッと見ソウルライクで、実際もそう。動作もモーションもモッサリ。どこ行けば先に進めるかわからないまま時間切れ。ソウルとの差別化がどこにあるのか見つけきれなかったゴメン。

コンパニオンは、clusterが優勝。後ろ姿を二度見してしまった。どういう衣装なんだ……。

何度も汗拭きシートで体の汗を拭いたはずだが、どうあがいても汗臭い。Tシャツの替えを忘れてしまった(家のイスの上だ)。知らん顔して帰りますか。

さて、他にも様々なゲームに触れたのだが、あーやっぱガラガラなのはそういうことだよなぁ、と思った。
というのは、後半になってくるとだいたい、混んでるところとガラガラのところとで別れてくる。ガラガラのところのゲームは、やっぱり短時間の試遊ではその魅力を出しきれてないように感じる。マイナー(だと思う)なゲームのネガキャンはしたくないので、ゲーム名を残すことは憚られる。お察しください。
そして、試遊ロムのアレさ加減を非難するのは、サラリーマン(自分は厳密には違うけど)エンジニアとしては痛し痒し。試遊用の準備にはやたらと工数がかかるが、そもそもその期間はプロジェクトには取られていないことがほとんど。また、試遊用にカスタムしたところで、その魅力を伝えきるのはとても難しい。そしてユーザーは、試遊の結果がどうあれ、買いたいものややりたいものは買うのだ。ガラガラなところは、短時間プレイの間に魅力とタイトルとを伝えられる試遊ロムを作らなければならない。そりゃあ苦労するだろう。妥協の結果のロムが、結局試遊してもらえないわ、ネガキャン喰らうわ。なんとかならんものか(※カネがあれば大抵解決する)


さて、持ち帰った大量のチラシをググりながら、ちょっと目を引いたゲームを並べていく。

■EVER DEEP AURORA
なんだか懐かしい雰囲気の2Dアクション。日本語訳されるのかな。こういう懐かしい雰囲気ゲーはすぐ気になってしまう。
https://www.everdeepaurora.com/

■Gift
見た目3D、中身2Dアクションかな。謎解きしながらステージを進んでいくみたい。
https://gift.bushiroadgames.com/

■プリンセスメーカー2 リジェネレーション
おお懐かしい。SS版持ってたし、攻略本も本棚にある。でもエンディング1つでギブアップだった。改めてやろうとは思わないが、HPにあるスクショは懐かしい記憶がよみがえる。
https://blissbrain.co.jp/pm2rg/

■ONEXPLAYER
おお。おおぅ。せやな。はい。Switchのような取り外し可能コントローラと、WiiUそっくりのコントローラ。大丈夫かコレ。大丈夫だから発売されてるんだろうけど、任天堂さん怒らせたらアカンよ。
https://www.games.one-netbook.jp/

■Astromeda
ギラギラ光るPCのBTO販売。Stormやドスパラのライバルとなるのかどうか。新興のようなので、覚えておこう。
https://shop.mining-base.co.jp/

■NASEF JAPAN 全日本高校eスポーツ選手権
新しい高校生eスポーツ選手権大会が開かれるのか。……と思ったら、前のやつ(全国高校eスポーツ選手権)のほうは消滅したのか。ふーん。採算取れなかったのかなぁ。これはまた別途書きたい。
https://nasef-nhec.jp/
posted by 小川 at 10:17| Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする