2010年03月17日

トラッシュボックス全読破

ここ何ヶ月かかけて、深沢さんのトラッシュボックスを全読破した。前にもどこか書いたが、様々な文献(とその提示)をソースとして訴えてくる人というのは本当に凄いと思う。俺はそんなに政治やら歴史やら(深沢さんがブログのネタに良くされているもの、という意味)には興味ないし、そもそも本をあまり読まない。ゆえに、深沢さんの意見には気付かされることが多い。また、論理の破綻が少なく、説得力に溢れる点は、読んでいて非常に興味をそそられる。やはり、一次ソースへの造詣の深さというのは、重要であると感じた。

以下、俺にとって興味深かった点などを挙げていく。当然、知識に乏しい俺の稚拙な感想などクダラナイのだが、書きたいので書く。俺がチラシの裏に向かってションベンやザーメンを撒き散らすのは俺の自由だ(えー)。なお過去ログは4年分もあるので、個別にトラックバックなどはしない。URLと引用、それに対する感想のみ載せる。

(補足。自分トコの過去ログには
この文書は、賞味期限を過ぎている。コメントするのは野暮ってモンだ。
などと書いているのに、人様ンとこの(恥ずかしいものがあるかもしれない)過去ログに意見するとは何事か!! と言われるかもしれない。仰るとおりで反論の余地はない。困った。)

新たな国立の追悼施設を!
俺は靖国に詣ったことはことはないけど靖国には賛成している。ただ深沢さんの言い分も理解できないわけではない。それでも俺は、「死んだら靖国で会おう」と言って命を差し出した「昨日まで一般人だった軍人」達に対して、「現代人の都合で、これからは国立追悼施設で会おうね」なんて言えない。俺は特定の宗教を信じている訳ではないが、祖父の命日に祖父が信仰していた浄土真宗の坊さんが来れば、その教典にある念仏を拝読し、祖父の魂を慰める。特定の宗教を信仰していない俺にとって「俺達がどう追悼したいか」よりも「故人がどう追悼されたいか」を念頭に置いている。ゆえに国立の追悼施設に反対する。まぁ、宗教的に靖国に抵抗がある人は、その場で祈りを捧げれば良いのではないですかね。靖国に祀られているのは主に軍人で、空襲や原爆で亡くなった民間人は祀られていませんからね。A級戦犯数名のためだけに、その他多くの(即席)軍人までもがどこぞかへ移動させられるなんて、俺には納得できんなぁ。


近衛や東條を国民が選んだ?

小林よしのりや「もし中国にああ言われたらこう言い返せ」などという特集を組むオピニオン誌など、やたら偏った意見ばかり目にしているとこういう人間になるのではないだろうか。それでは戦後流行った左翼の裏返しで、何ら変わりはないのだが。
耳が痛い。学生の頃、小林よしのり『戦争論』を大喜びで読んでいたが、そう、やってることの根本は左と同じでしかない。そうしたくなるほど左メディアの多さに辟易する気持ちは分かるが、それは正しいアピールの方法ではない。


酒酔い運転≠飲酒運転
酒酔い運転≠飲酒運転(2)

飲酒運転と酒酔い運転はイコールではありません。
飲酒運転には酒気帯び運転と酒酔い運転があり、酒酔いはいわゆる酔っぱらった状態、酒気帯びは酔っぱらってなくとも呼気に(つまり体内に)一定濃度以上のアルコールが含まれる状態を指します。
(中略)
飲酒運転で検挙されるほとんどが酒気帯び運転です。酒酔い運転はわずかです。おそらく、酒気帯びは検査で簡単にチェックできますが、酒酔い状態(ろれつが回らない、まっすぐ立てない等)のチェックには手間がかかるのと、さすがにそんな状態で車を運転する人は少ないからでしょう。
ですから、仮に飯能市職員が飲酒運転で検挙されてたとしても、そのほとんどは懲戒免職にはならないでしょう。市長のぶちあげにはどれほどの意味があるのか。
ポロ(ウロコ


竹中平蔵の参院議員辞職について
竹中平蔵の議員辞職に対する擁護論について

国会議員は国民が選出したものだ。
(中略)
それに、繰り上げ当選の問題がある。竹中の辞任により、次点だった女子プロレスラーが当選したという。しかし、彼女が次点だったということは、彼女はそれほど国民の支持を得ていなかったことを意味する。それが、名簿上位者の辞任により簡単に当選する。つまり、竹中に投じられた票が彼女に投じられたことになってしまう。
「民間人が役割を終えた」とかいう竹中の言い訳には「(゚д゚)ハァ?」と思うが、そもそも竹中は、政党名を書く比例代表制で選出されたのだから、問題は無いのではないかと思った。いや違うか。参議院の比例代表では政党名だけでなく個人名も書けることを踏まえると、「多少問題がある」だな。比例代表でどれだけ「竹中個人」に投票したのか、それによって俺の評価は変わってくるってところだろうか。


阪神と阪急がJRに対し共闘?
JR福知山線事故で一両目で被害にあった鉄道好きの人(マスコミ関連の仕事らしい)は、福知山線の近くから阪急の近くへ引っ越されたと書いてあったな。理由は「けったくそ悪い」からだったと記憶している。氏はこのニュース(阪急スピードアップ)を聞いてどう思われたのだろうか。


核兵器「持ち込ませず」見直しの検討も許さないのか

米軍艦船の核兵器持ち込みについては、これまでも曖昧さが指摘されていた。この際、寄港・航行を正式に認めて、3原則を本来の趣旨に修正することが望ましいのではないだろうか。それを検討すると述べただけで、罷免を要求するという感覚は理解しがたい。
至極真っ当で反論の言葉が見つからない。


黒田勝弘、市川速水『朝日vs.産経 ソウル発』(朝日新書、2006)
韓国はもう過去の韓国じゃない。言いたいことを言っていいんです。批判していいんですよ。その結果、日本人が偏見を持つか、差別意識を持つかどうかは別の問題です。
しかし北朝鮮のような体制上の閉鎖社会で人道支援っていうのは、場合によっては非人道幇助の犯罪になりかねない。(中略)人民の餓死が気になるなら、戦車や大砲を売ってでも、米を買ってこいって言えばいいんです。(中略)しかも一方はミサイルや核兵器を造りながら人道援助なんて、絶対ダメです!(中略)要するにね、飢餓というのは独裁だから起きる。民主主義政権下では起きないというんですね。なぜかというと、民主主義が稼働している国においては飢餓とは政策の失敗ですから、失敗があれば国民に非難されて政権の交代になる。それが機能することで飢餓の解決策が模索されるわけです。独裁下ではそれが機能しないため解決できないというわけ。(中略)それなのにすぐ人道支援などといったのでは何も解決しません。核も飢餓も。
『ならず者国家』(草思社、2006)という本に、次のような記述がある。
国連のシステムは北朝鮮のような国を想定して作られていない。つまり、政策変更や相手側の条件を呑むくらいなら大量の国民を見殺しにしてもよいという心づもりの国には対応できないのだ。
党と軍が一番いいところを奪ったとしても、全体量が多ければ残りの国民に渡る量も増えるからだ。
しかし、残りの国民には渡らずに、輸出されてその利益は軍事費に回されるかもしれない。それを検証する手段が国連にはない。
半端に抜粋したが、全体的にすげぇ興味深い。


柳沢発言について思ったこと
「産む機械」と、言葉を切り取って柳沢発言を叩く朝日等バカの存在は、あまりにも今更なので置いといて、Frostさんのコメントが目からウロコ。
2030年に30歳になる人は(2000年生まれで)もう7〜8才になっている⇒人数はもう決まってしまっているので(出生率を増やすためには)1人頭の出生数を増やすしかない、という話の流れのようです。
あー、なるほど。確かにある程度計算できるわ。
ここで、「だから産んでもらえるような社会環境を作らねばならず、これこれこういうことを考えている」、までいけば、ここまで騒がれなかったのかもしれません。
それは「もっともだ」と思った。


「差別的魚名」について思ったことのコメント欄。

チョウセンメクラチビゴミムシという虫のことは初めて知りましたが、ゴミムシの中にチビゴミムシという種類があり、さらにその中の目が退化したものをメクラチビゴミムシと呼び、さらにその中の朝鮮に生息する種をそのように命名したのでしょう。
凄い名前になんか笑ってしまった。深沢さんの仰るとおり、最初は単なる「状態を表す単語」だったが、今では誰かが言葉狩りを始めたおかげで、「(魚の名前に)チョウセン」「メクラ」「チビ」「ゴミ」と、いつ言葉狩りに遭ってもおかしくない単語の列挙に見えてしまって、笑ってしまった。もちろん、深沢さんがコメント欄で
そうしたものを「物凄い」と感じてしまう現代の言語感覚が病んでいるように思えます。
人権意識の向上といったものではないように思います。
と仰るのは至極当然だ。これを笑う俺のような輩がいるから、言葉狩りが進むのかもしれない。


バスの行き先が重要だ
 山崎が「圧力をかける一方で対話を持つ努力をする」と説くのはもっともだ。北朝鮮憎さの余り、制裁自体が目的となってはならない。
確かに。気をつけねばならん。


オオサンショウウオに交雑の恐れというが・・・
和歌山のタイワンザル全頭捕獲目前との報道を読んで
自然界は弱肉強食の世界なのだから、俺はそんなもん放っておけよ、と思ってしまう。勿論、人間の手による乱獲や森林伐採等による環境の強制変化もあるだろうけど、それも含めて弱肉強食かなー、と思っている。オオカミが滅びようとトキが滅びようと俺は一向に構わないし、それによって人類がダメージを受けるようなことがあれば、それはそれで仕方ないし、あるいは何かしらの手段で生きるための進化や科学の力でアレコレするなど考えれば良いのではないかと思う。じゃあ国産の魚が脅かされるからっつってブラックバスを乱獲するのはOKなの? 人間様の漁の邪魔になるからっつってエチゼンクラゲを乱獲するのはOKなの? もしブラックバスやエチゼンクラゲが日本にしか居なくなったらどうするの? 国産の魚や北陸地方の漁と共存できなくなったら、どっちかを滅ぼさせるの? そんなんだったら、現実を受けいれろよ、と思う。俺が生物に興味ないからなのかなー。


小泉「皇室は最後の抵抗勢力」発言?について
ふと気がついたことがある。俺の娘の名前は、もう亡くなってしまったが、俺の祖父につけてもらった。(正確には、候補を祖父に出してもらい、その中から夫婦で相談してつけた。)祖父は、悠仁親王と、祖父、そして(祖父から見て)ひ孫との関係を見越した上で、この名前をつけたのだろうか。もしそうなのだとすれば、特攻隊に志願しながらも身長が足りずになれなかった祖父に、天皇制のことについて聞いてみたかった。


石原慎太郎3選の報を受けて
外山某とかも立候補してた選挙だったっけ? まぁそれはともかく。政策1つ1つを見ると石原も浅野も今ひとつ支持できない。人間性を鑑みても、石原はチョイチョイおかしな言動(というか特亜人排斥的な思想がある?)が気になる。浅野は「出ない」→「出る」、「推薦いらない」→「民主と社民が応援演説」あたりでまぁ舌が2枚ある印象。結局どっちもそう変わんねぇ。じゃあもうあとは、思想の良い悪いは別として、人としてスジが1本通ってるほう、ってなった。(あと主な候補は亡くなった黒川と誰だっけ?) 石原と浅野だったら石原に投票したと思うけど、なんか10人ぐらい候補者いたような記憶があるし、ドクター中松に投票したような記憶もある・・・・・・(それは別のときの選挙だったかなぁ?) ま、浅野については、その後の愉快な言動で著しく評価を下げましたがね。彼に投票することは、もう2度とないでしょう。
支持とはいっても消極的支持もあるだろう。積極的に石原を支持するわけではないが、他の候補に比べ石原が一番マシだからという選択もあるだろう。
は、その通りですわね。


酒井順子『女子と鉄道』(光文社、2006)

興味深かったのが、「はじめに」や「女子はなぜ寝てしまうのか?」で述べられている、
乗りさえすれば、あとは何をしていようが目的地まで連れていってくれる鉄道は、私の手を引いてどこかに連れていってくれる親のような存在。(p.8)

列車で寝ることによって得られる幸福感は、ですから子供の頃、父親が運転して母親が助手席に座る車の後部座席で寝ていた時の幸福感と、通じているのです。全てにおいて自分で責任を取らなければならなくなった今、私はほとんど胎内回帰気分で、鉄道に乗っているのだと思う。
 鉄道ファンに男性が多いのは、鉄道が母性的な乗り物であるが故、でしょう。(p.37)
という見方。そんなこと、考えたこともなかった。
考えたこともなかった。失礼な物言いかもしれないが、男性では思いつきそうにもない解釈で新鮮だった。俺は別に鉄ではないが、行き先表示が電光掲示板なのにはガッカリするタイプの変わった人種だ。あの行き先表示がパタパタしたり(京急の駅のヤツとか)、ゆるやかに行き先表示が変わったり(電車の行き先表示)するのが楽しいんじゃねぇか。京急はホント良く分かってる。決してそんな表示にしようとはしない。ま、それはさておき、鉄の多くは「電車ン中で寝る鉄」では無いと思うので、鉄には受け入れられない主張だと思うが、俺は電車ン中では携帯アラームをセットしてスパッと寝てしまうタチなので、筆者が考える男性像にあてはまっているのかもしれない。


小谷野敦の錯乱
こんなことを言っては失礼だとは分かっているが、どうしても面白かったので書く。実物の深沢さんがどうだかは知らないが、ブログ上での深沢さんは、基本的に資料を掘って冷静に文章を書いておられるという印象を持っている。だから、感情丸出しの最終段落がなぜか凄く笑えてしまった。(もちろん、この最終段落で言ってることは至極真っ当だ。)


島田裕巳『公明党vs.創価学会』(朝日新書、2007)
この公明党の戦略(P171〜172とある部分)はナイスだなぁ。「なるほど」と思わされた。トップダウンよりも、横に繋がって持ちつ持たれつのほうが相乗効果が出るという例だ。


久間防衛相の「原爆投下、しょうがない」発言とその朝日記事について

NPT体制について、多くの国が、何の疑問も抱いていないとは思えません。にもかかわらず、この体制が未だ維持されているのは、これ以上の野放図な核拡散は許すべきではない、そのためには既存の核保有国に優位を占めさせることになってもやむを得ないという点で合意しているからでしょう。核拡散により核戦争のリスクが高まるのに比べればましだと。
深沢さんのコメントが興味深い。俺は『核保有国のアメリカが、今から核を保有しようとしている国に「核放棄せよ」って、説得力ねーよ』派だが(そんな派があるのか?(笑))、この深沢さんの説も一理あると感じる。んでも・・・そうだな、アメリカが他のすべての国を敵に回して核打ち込みまくる可能性だってあるし、多分アメリカなら全世界敵に回してもある程度立ち回れる気がする。だからこそアメリカの核を脅威に感じる気持ちは消えない。そう思う非核所持国の気持ちが分かる。


小沢一郎の対テロ戦争観について
深沢さんが挙げられた3つの違和感とそれに対する深沢さんの見解が興味深い。


古紙100%にこだわる環境省の愚行
興味深い。


内閣が交代すれば衆院選は必須なのか
説得力があり非常に興味深い。遠回しな結論としては、「朝日はバカか」になるのだが(笑


文民統制とは何か
朝日は「素粒子」と社説を訂正……しなくていいです(訂正版)
実は、この「気になったところ書き出し」は、途中まで読んだところで、ふと思い立って始めた。始めたきっかけの1つは、ズバリこのエントリを探し出すためである。『文民統制』について詳細かつ分かりやすく説明してある。これを発掘できただけでも、この書き出しは成功だ。


本の整理に苦慮
うちのカミさんがね、そりゃーもう本が大好きでねwww あまりにも本が積み上がって(嫁の部屋に)足の踏み場もない状況に幾度となくキレ(かけ)たけど、今は諦めている。俺が稼いで、もっと広い部屋を提供できるべく頑張ろうと思った。俺がゲームを捨てられないように、嫁も本を捨てられない。ならばその現実を踏まえた上で対処するしかない。


ビラ配布のためのマンション立ち入りを容認する朝日・毎日
なるほど、そういうことか、と思った。


危険運転致死傷罪について思うこと(1)
危険運転致死傷罪について思うこと(2)
子を持つ親として、非常に興味深い。残念極まりないが、深沢さんの意見に同意せざるを得ない。被害者の無念な気持ちは痛いほど分かるが、俺の頭では深沢さんの意見に対しての反論は出てこない。


「がんばれ、女子大」でいいのか?
あぁ、同意見だ。だが、俺の文章のほうがヘッポコなのが実に残念だ(;´Д`)


Re:日本語感覚・日本語解釈(後編)
「上から目線」の話が最後に出てきてビックリした。凄い。こういう文才は、俺にはまったくないので残念だ。


「自民党が自民党でなくなった」か?

 そうした多種多様の人材を擁していること、それこそが自民党の強味だったのである。
 そして、よく言われるように、派閥連合体である自民党内での派閥の組み替えが疑似政権交代として機能して、自民党は与党であり続けてきた。自社さ連立、自自公連立、そして小泉純一郎の「自民党をぶっ壊す」もその変形だろう。
あぁ、コレコレ。コレ探してた。自民党は50年近く政権を維持してきた訳だが、決して同じ方向に進んでいた訳ではなかった。自民党には多種多様な考えを持つ人達がいて、それが疑似政権交代を果たしていた、という訳だ。俺には凄く納得できた。


以上。本当はもっと色々書きたいが、流石に量がハンパないので有る程度絞った。深沢さんのブログは、今後もストーキングしていこうと思った。非常に面白く、考えさせられ、参考になる。
posted by 小川 at 01:02| Comment(0) | TrackBack(1) | チラ裏 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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